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マハバリプラム
コモリン岬 チャイ屋の兄さんインド旅行が2回目以降の人にオススメなのが、南インド。一年中を通してトロピカルな夏の気候で、のんびりした雰囲気だ。ごちゃごちゃと人と喧噪であふれた北インドの町と比べると、その違いにまるで違う国に来てしまったような印象を持つほど。北インドがムガール帝国をはじめとしたイスラム文化の影響を強く受けていることに対して、南インドは純粋なインドの土着文化ともいえるヒンズー文化が見られるので、実は南インドこそが生粋のインドといえるのだ。
南インドはベンガル湾を望む東岸とアラビア海に面した西岸に分けられる。東岸部はイスラムの影響を受けていないインドの純粋文化であるドラヴィダ文化の宝庫。そんな南インド東岸部の玄関口となるのがチェンナイ(マドラス)だ。チェンナイの郊外には世界遺産の海岸寺院マハバリプラムと、ヒンズー教の聖地カーンチプラムの2つのすばらしい遺跡がある。ドラヴィダ文化の中心地マドライは、ミナクシ寺院を訪れる巡礼者が絶えないヒンズー教の聖地のひとつ。そして、インドの最南端になるのがコモリン岬(カーニャクマリ) 。インド洋、ベンガル湾、アラビア海の3つの海がひとつになるコモリン岬も、ヒンズー教の聖地のひとつで、岬から眺める日の出や日没は格別だ。
西岸部のケララ州は、デルタの広がる水郷地帯(バックウォーター)が多く独特の景観が見られる地域。南国ムードたっぷりのバックウォータークルーズはケララ州の魅力を満喫できる。ヨーロッパの植民地だったコチンは、コロニアル風の街並みの残る町だ。また、ケララ州はアーユルヴェーダの発祥地といわれていて、香辛料の産地としても知られている。ポルトガルの植民地だったゴアは「黄金のゴア」の呼び名の通り東方貿易の拠点として繁栄した古都。コロニアルな街並みの残るオールド・ゴアと現在のゴアの中心パナジ、美しいビーチが魅力の町だ。
南アジアの東岸部と西岸部の間の内陸部は、南インドでは珍しくイスラム色が強い地域。インドのシリコンバレーと呼ばれるバンガロールや、古都マイソール、デカン高原に眠る隠れた秘境遺跡ハンピが主な見どころだ。
マドライ ミナクシ寺院マドライ
ドラヴィダ文化の中心地マドライは、シンボルであるミナクシ寺院を中心とした町。ミナクシ寺院は代表的なドラヴィダ様式のヒンズー寺院で、ミナクシ女神とその夫シヴァ神とふたりの子供のガネーシャやナンディたちを祀っている。東西南北に建つゴープラム(塔門)はマドライの町のどこからでも見える高さで、とにかく派手な装飾が一面に施されている。内部のハイライトは986本の豪華な柱が立ち並ぶ千柱堂。南インドを代表する彫刻や像が見られるすばらしい寺院だ。
もうひとつのマドライの見どころがティルマライ宮殿。こちらはヒンズー建築とムガール建築があわさった様式でミナクシ寺院とはまったく違うもの。
カンチプラム
マハバリプラムチェンナイ(マドラス)
ベンガル湾岸の町チェンナイ(マドラス)は南インドの玄関口である大都市。同じ喧噪と熱気に満ちた都会でもデリーやコルカタとは違って、町もどこかのんびり南国風だ。チェンナイ(マドラス)を州都にしたタミルナードゥ州はイスラムの影響を受けていないインド固有のドラヴィダ文化の宝庫。寺院のスタイルを見てもその独自性を感じるだろう。
チェンナイ(マドラス)の見どころは、イギリス植民地時代の面影の残る旧市街と、郊外にあるヒンズー7大聖地のひとつであるカーンチプラムとマハバリプラムの世界遺産になっている海岸寺院。カーンチプラムは7~8世紀に栄えた古都で、ヒンズー教の神を祀るたくさんの寺院がある。すばらしいドラヴィダ建築が見られ、ヒンズー神話などを題材とした彫刻も見事。マハバリプラムはベンガル湾を望むリゾートと世界遺産の遺跡が同時に楽しめる場所。青い海に面して建つ海岸寺院は波風にさらされ風化しているがカーンチプラムの寺院の原型にもなった重要な寺院だ。
コモリン岬コモリン岬(カーニャクマリ)
インド大陸の最南端にあたるコモリン岬(カーニャクマリ)。地図で見ると逆三角形の最下端にあたる。アラビア海、インド洋、ベンガル湾の3つの海がここでひとつになり、インドで唯一太陽が海から昇り海に沈んでゆく場所だ。古くから聖地とされ、日の出と日没にあわせて聖なる海で沐浴するヒンズー教徒が絶えない。といってもベナレスのような混沌とした雰囲気や喧噪はなく、のんびりとした静かな町だ。コモリン岬でもベナレスと同じく日の出にあわせてガート(沐浴場)を訪れよう。昼間より多くの人が集まってきて、海から昇る朝日に向かって祈る姿は神々しく美しい。
バックウォータークルーズ
コチン チャイニーズフィッシングネットケララ州
アラビア海に面した細長い州であるケララ州は、インドでもっとも人口密度が高い地域。しかし海岸部はヤシの木が並ぶ南国風の雰囲気満点でのんびりした空気が漂っていて、デリーやコルカタのような都会の喧噪は感じられない。
海岸沿いのデルタ地帯は無数の運河が流れるバックウォーターと呼ばれる水郷地帯で、とてもおだやかで美しい風景が見られる。水郷地帯ではバックウォータークルーズを楽しむことができる。ヤシの木に囲まれた運河を、岸辺の村人たちの生活を間近に見ながらのんびりと下る船旅はとても気持ちが良くてオススメ。
また、ケララ州は香料の産地および輸出地でありヨーロッパとの貿易も盛んだったので、ヨーロッパ色も強くキリスト教徒も多い。港町コーチンも、インド航路を発見したヴァスコ・ダ・ガマの墓がある教会、オランダ統治時代に総督が住んだダッチパレス、ユダヤ教会シナゴーグなど植民地としての歴史的見どころが多く残るコロニアルな雰囲気の町だ。ケララ州の伝統的宗教舞踊であるカタカリダンスもコーチンが本場。
そして、ケララ州は日本でも人気のアーユルベーダの発祥地。ケララ州のビーチリゾートホテルにはスパがあり本格的なアーユルベーダをうけることができる。インドでもっともリゾートの雰囲気が漂うケララ州は、インドのイメージが変わるほど魅力的な場所だ。
ハンピ遺跡ハンピ
南インドのデカン高原の山の中に現れる奇怪な巨石群、幻の都といわれるパンピの遺跡だ。ハンピはヒンズー王朝として南インドで繁栄したヴィジャヤナガル王国の都市遺跡で、世界遺産になっている巨大な建物群。約40のヒンドゥー寺院などからなるハンピ遺跡は20キロ平方メートルに渡り広がっている。当時のヴィジャヤナガル王国の歴代の王様が次々と寺院を建て、ハンピの都は14~16世紀にかけ繁栄を極めたという。現在は、のちのイスラム勢力に破壊されてしまっい廃墟と化し、巨大な岩がごろごろと転がっている荒涼とした遺跡だ。規模も大きく見ごたえ充分。まだまだツーリストも少ないので、滅びたあと長い間忘れられていた都という魅力は満点。周囲も巨岩が目立つ荒涼とした風景で遺跡とあわせて神秘的な空気を生み出している。寺院の柱や天井に施された彫刻は石造りと思えないほど繊細で美しく、特にヴィラッタ寺院は必見。デカン高原にひっそりとたたずむハンピの都は不思議な静寂に包まれた遺跡だ。
ゴアの女の子ゴア
アラビア海に面したインド西岸の真ん中あたりにある古都ゴア。16世紀初めにポルトガルに占領され「黄金の町」と呼ばれるまでに発展した。このポルトガル植民地のゴアが海のシルクロードの拠点として栄え世界遺産になっているオールド・ゴアだ。オールド・ゴアの見どころは17世紀の大聖堂ス・カテドラルやフランシスコ・ザビエルの遺体が安置されているボム・ジェズ教会。
ポルトガルの勢力が弱まるにつれてゴアも衰退し、新しくつくられたのが現在の中心地パナジ。パナジも西洋的な雰囲気で植民地時代の面影が色濃く残っている美しい町だ。
また、ゴアはアラビア海の美しいビーチも人気がある。世界中の若者が集まるユートピアのような自由な空気で、インドのようでインドでないような独特の雰囲気がある。